作家活動とは別の“本職“について
こんにちは、前田敏幸です。
グループ展を無事終えて早1ヶ月と半月、
新しい表現を模索するため絶賛インプット期間を満喫中です。
今回は、作家活動と並行して日々行なっている“本職“についてお話しします。
会社について
私が勤めているのは、CCC(TSUTAYA・蔦屋書店)グループのクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」を運営する株式会社ワンモアというベンチャー(?)企業です。
クラウドファンディングとは、ネット上で不特定多数から少額ずつ資金を集めてプロジェクトを実現する仕組みです。そのプロジェクトを掲載するサイトを運営しているのがワンモアです。

クラウドファンディングにもサイトによって特徴、強みなどがあるのですが、うちの場合はプロダクト系が強く、オーディオ機器や家電など最新ガジェットを中心に支援を募っています。最近では、UGREENさんの作ったデータバックアップ機器「NAS」が国内最高額の総支援額10億円超を集め、大きな話題となりました。(他プロジェクトを行なってくれた著名なメーカーさんで言えば富士通さん、LGさん、TCLさん、ポラロイドさん、デロンギさん、HUAWEIさん、JBLさんなどなど)

クラウドファンディングには大きく2つのパターンがあります。
1つは、まだ試作品しかない新製品を世に出すための資金集め。
もう1つは、海外で注目された製品を日本に持ち込むための支援の募集です。
自分の仕事はこうしたまだ国内で出回っていない製品の認知を広めるため、インフルエンサーやYouTuberさんに製品を紹介してレビューしてもらう“仲介役“を行なったり、または自社YouTubeチャンネル(登録者約1万5千人)を運営し、商品を試して良い点・悪い点を率直に伝えて製品購入の後押しなどを行なっています。
台本作成から撮影・編集、時には出演までを担当、スタッフに割り振りするのが私の役割です。最先端のプロダクトに毎日触れる事になるので脳みそにもいい刺激です。
ワンモアに入社した経緯として
元々会社で運営していた舞台の舞台美術のバイトから始まり、誘われて社員に。もともとマーケティング経験ゼロからの入社でした。(そもそもの舞台美術もやったことなかったですがまあやれるだろって事で手伝ってました笑)
当初は絵が描けなくなると思い、正社員になるのを避けていましたが、社長からの魅力的な提案に動かされ、入社を決意。
社会人経験ゼロだったので、常識や日本語が壊滅的で、それはもうかなり長いことご迷惑かけていたかと思います。
舞台美術→VTuber運営→YouTube運営+マーケティング周りという謎の流れで毎回四苦八苦しながらも、イジられ系ですが頼れる上司や、癖の強い同僚達に助けてもらいながら作家活動と並行し働かせていただいております。
そもそもなぜカイカイキキからクラウドファンディング運営会社に入社したのか。
そもそも作家が特に苦手とする金の流れと、資金提供する人達の心理を理解したいと思っていたのと、入社前から自分もクラウドファンディングをやってみたいという気持ちもありました。何をテーマにするかは決めていませんでしたが、仕組みを知っておけば今後必ず役立つ可能性を感じたのと、何も知らないからこそ飛び込んでみたかったという気持ちもありました。
しかし実際は支援を集めるということはなかなかに難しく、特に表現者にとっては資金の集め方、失敗した際のリスク、リターン設定、期間、相談相手探しなど考えると課題が山積みで、なかなか踏み出せないでいました。
それでも昨年、個展準備で絶賛忙殺中でしたが、アイディアが降ってきて、今のタイミングを逃したら一生やらないと思い、会社や家族に相談して木彫りくまの立体作品をテーマにクラファンを実施しました。結果は、開始10分で目標50万円を達成し、最終的には160万円近くの支援を集めることができました。

もちろん反省点も多く、改めて難しさを痛感しましたが、同時にクラウドファンディングの可能性も実感しました。ほぼ無名の作家でもクラウドファンディングを知る立場で矢面に立ち、結果を出せたことは大きな経験です。
そんなこんなで引き続き作家が挑戦しやすい土台を作れるよう、今後はこの知見を活かして『作家がクラファンに挑戦するときの戦略』みたいなものもメルマガでお伝えできればと思っています。
それではまた。良い一日を。
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